スーパーエンプラ物性表

スーパーエンプラとは

スーパーエンプラは汎用プラスチックやエンプラに比べて耐熱性や機械的強度が高いものが多く、150℃を越える環境で使用できたり、耐スチーム性が高いものなどがあります。
また価格も汎用プラスチックに比べて100倍以上と高価な材料で、蒸気殺菌を必要とする医療機器や高温になる電気製品、航空機や宇宙産業で使われます。
スーパーエンプラの特徴として、分子鎖にベンゼン環が入っていることが言われます。一方でフッ素樹脂はベンゼン環を含みませんが、電気陰性度が最も高く、炭素とフッ素の結合が非常に安定しているため耐熱性や耐寒性その他の性質にも優れ、スーパーエンプラのひとつに数えられます。


プラスチックの分類

分類 汎用プラスチック エンプラ スーパーエンプラ
種類 PE
PP
PS
PVC
PA
PC
PBT
PET
PBI
PEEK
PTFE
PI
耐熱性 ~100℃ ~150℃ ~250℃


プラスチックの比較 プラスチックの比較


【代表的なフッ素樹脂(テフロン™樹脂)およびエンジニアリング樹脂の特徴】

  • PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
    フッ素樹脂の中で最も多く生産される白色の結晶性樹脂で、耐薬品性や潤滑性に優れ、融点は327℃です。
  • PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル共重合体)
    PTFEの溶融粘度を下げて射出成形できるように開発された樹脂で、テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロビニルエーテル(PFVE)との共重合体で融点が290-310℃の半透明の樹脂です。耐薬品性、非粘着性に優れています。
  • FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)
    PFAより早く開発された溶融性パーフルオロポリマーで、TFEとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体です。融点は265-275℃で低温の離型性に優れています。
  • PCTFE(クロロトリフルオロエチレン単独重合体)
    融点が210-215℃で透明で硬く、ガス透過性がフッ素樹脂の中で最も小さいです。
  • ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)
    非常に加工性が良い樹脂です。融点は220-270℃でパーフルオロポリマーでないため、耐薬品性は少し低下します。
  • ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)
    加工性に優れ融点は230-250℃でETFEに比べ難燃性と硬さに優れています。
  • PVDF(フッ化ビニリデン単独重合体)
    フッ化ビニリデン(VdF)の単独重合体で、硬く、フッ素樹脂のなかで最も誘電率が高く、高温で極性溶媒に溶解します。融点は170-175℃です。
  • PBI(ポリベンゾイミダゾール)
    樹脂のなかで最も耐熱性が高く、連続使用温度350℃で高温の潤滑用途などに使用されています。
  • PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
    連続使用温度250℃の結晶性樹脂で、耐スチーム性、耐摩耗性を有します。
  • PI(ポリイミド)
    イミド結合を持つポリマーの総称ですが、通常は芳香族ポリイミドを指します。耐熱性が高く連続使用温度も260-300℃あり、電気特性も良いため電子関係で広く使用されています。
  • PAI(ポリアミドイミド)
    ポリイミドに次ぐ耐熱性(約260℃)があり機械的強度、耐薬品性、電気特性に優れていることから成形材料や耐熱性絶縁塗料に応用されています。
  • PES(ポリエーテルサルファイド)
    連続使用温度170℃の透明樹脂で、強靭な機械特性(耐クリープ、耐衝撃性)、耐薬品性、耐加水分解性などを有します。
  • PPS(ポリフェニレンサルファイド)
    連続使用温度200~240℃の熱可塑性結晶性樹脂で機械的強度が高く、寸法安定性、電気絶縁性、耐薬品性に優れます。

スーパーエンジニアリングプラスチック特性一覧表

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〒451-0062 愛知県名古屋市西区花の木一丁目12番20号
TEL:052-524-5211 / FAX:052-524-5287
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