【メルマガVOL.22】新開発品!耐薬品性、耐候性、撥水性に優れたフッ素系コーティングのご紹介
こんにちは!㈱吉田SKTの小島と申します。
耐薬品性や撥水性、耐候性や防汚性といった特長があるフッ素樹脂コーティングは、様々な現場、工程で利用されます。
しかし400℃ほどの加工温度や加工基材がネック・・・そんな方に朗報です。
本日は60℃~80℃程度での加工が可能なフッ素系コーティング「セラシールドF」をご紹介します。
さらに今回は新開発品である、加工温度はそのままに、撥水/撥油性や液切れ性を向上させた「セラシールドF CAU」もあわせてご紹介します!
ぜひご一読ください。
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■INDEX■
1. フッ素樹脂コーティングの一般的な加工温度
2. セラシールドFの特長
~常温-低温加工が可能で耐薬品性に優れる~
3. ★新開発品★セラシールドF CAU
~接触角(撥水/撥油性)の比較~
~拭き取り性能評価~
~液切れ性能評価~
4. セラシールドFの実績例
~撥水性でめっき液の持ち出し対策~
~耐候性でモニュメントの腐食対策~
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1. フッ素樹脂コーティングの一般的な加工温度
フッ素樹脂コーティングについてのお問合せをいただく中で、多くの方が加工温度の高さに驚かれます。
一般的にフッ素樹脂コーティングは焼成炉での焼き付け工程が必要で、その焼き付け温度は400℃程度にもなります。
そのため、高温の加工温度に耐えうる基材(ステンレス、鉄、アルミ合金など)が必要になります。
しかし近年は軽量化や成型技術が向上し金属部品から樹脂部品への置き換わりが進んだことにより、
金属基材以外への表面処理が必要になる場面が多くなっております。
2. セラシールドFの特長
~常温-低温加工が可能で耐薬品性に優れる~
セラシールドFは60~80℃程度での加工が可能なコーティングです。
焼成炉での高温焼き付けを必要としないため、金属基材だけではなく、樹脂やゴム基材へのコーティングも可能になります。
(※樹脂やゴム基材は、事前に加工基材と製作方法が同じ材料でのコーティングの密着確認を推奨しております)
耐薬品性に優れたフッ素系材料によるコーティングなので、基材を酸やアルカリから守ることで腐食防止に効果を発揮します。(※事前に薬品の種類やご使用環境の確認が必要です)
セラシールドFの耐薬品性はカタログをご覧ください
フッ素系材料によるメリットは他にも防汚性や耐候性が挙げられます。
例えば設備部品や治具などをコーティングして汚れから守ることで交換頻度を減らしたり、清掃メンテナンス性を向上させコスト削減を実現します。
3. ★新開発品★セラシールドF CAU
耐薬品性や防汚性に優れるセラシールドFですが、相手材や使用条件によっては防汚性が発揮できないこともありました。
そこで開発されたのが、セラシールドFの耐薬品性はそのままに、撥水/撥油性を向上させた新開発品「セラシールドF CAU」です。
~接触角(撥水/撥油性)の比較~
下記の画像は、水と油(nHD)を用いて接触角測定を行った際の比較画像です。
「セラシールドF CAU」は、「セラシールドF」と比較して接触角が大きく、撥水/撥油性(特に撥油性)が向上しているのがわかります。
~拭き取り性能評価~
基材にPVCを用いて汚れの拭き取り性能を評価しました。
セラシールドF、セラシールドF CAUともに常温で加工ができるため、PVC基材への処理が可能です。
それぞれに同量の試験液を滴下し、1分間放置後に乾拭きを10往復行いました。
拭き取り前の様子では、加工なしのPVCに滴下した試験液は大きく広がっています。
セラシールドFとセラシールドF CAUで比較すると、セラシールドF CAUの方が試験液の広がりが抑えられており、撥水性が高いことがわかります。
拭き取り後の様子では、加工なしのPVCは試験液が一部残ってしまっているのに対し、
セラシールドFとセラシールドF CAUの表面は綺麗に拭き取ることができておりともにPVCの防汚性向上が確認できました。
~液切れ性能評価~
それぞれのコーティングを加工した丸棒(左:セラシールドF 右:セラシールドF CAU)を試験液に浸漬した後、等速で引き上げ、時間経過ごとの液残りを評価しました。
動画はコチラ
セラシールドFでは試験液が最後まで残ってしまっているのに対し、セラシールドF CAUでは試験液が流れ落ち、液切れ性の良さがわかります。
3. セラシールドFの実績例
セラシールドFは
・耐薬品性
・防汚性
・撥水/撥油性
・耐候性
の特長をもつ、常温加工可能なフッ素系コーティングです。
そのためガスや化学薬品に対する腐食防止や汚れの付着を防止することで製品の保護などに貢献します。
ここでは実績例を2件ご紹介します。
~撥水性でめっき液の持ち出し対策~
あるめっき工場から、マスキング治具に表面処理をしてめっき液の持ち出しを減らしたいとのご要望をいただきました。
めっき液は酸・アルカリを含むため、治工具の材質によっては腐食も懸念されます。
通常であれば撥水性と耐薬品性に優れるフッ素樹脂コーティングを治具に処理すればよいのですが、治具の材質がGFRPで、フッ素樹脂コーティングの加工温度に耐えることができません。
そこで常温加工が可能な「セラシールドF」を処理したところ、その優れた撥水性によりめっき液の持ち出し量が低減でき、コスト削減につながりました。
また耐薬品性にも優れているので、腐食が懸念される治具の場合はめっき液からの基材保護も可能です。
~耐候性でモニュメントの腐食対策~
意匠性が必要なモニュメント。
アルミでできているため、雨風による表面の腐食を懸念されてのご相談をいただきました。
市販でも外壁用のクリア塗料は販売されていますが、紫外線により変色等の劣化が生じる可能性があります。
「セラシールドF」はフッ素系材料なので「耐候性」にも優れており、また塗膜が透明なため基材の意匠性を損ねることなく加工可能です。
実際にモニュメント表面へ加工したところ、一般外壁用塗料よりも高寿命で紫外線による塗膜の劣化もなく、お客様に喜んでいただけました。
弊社では「セラシールドF」の他にも常温~低温で加工可能な機能性コーティングをご用意しております。
ぜひホームページからご覧ください。
吉田SKT|テフロンTMフッ素樹脂コーティングと表面処理の開発提案メーカー
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弊社ではお客様のご要望、ご使用環境を丁寧にヒアリングし、
担当営業員が最適と思われるコーティングをご提案いたします。
またコーティングサンプルの提供や、コーティングの性能測定も可能です!
なんでもお問い合わせください!!
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