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【メルマガVOL.35】色は選べる?フッ素樹脂コーティングの色についてご紹介

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こんにちは!㈱吉田SKTの小島と申します。

 「フッ素樹脂コーティングの色って選べるの?」
お客様から定期的にいただく質問のひとつです。
よく目にするフライパンのフッ素加工は黒っぽいものが多いですが、他の色でも加工できるのでしょうか?
かくいう私も、入社後に初めてフッ素樹脂コーティングされた部品を見たときは「塗装なのに地味色ばっかりだな~」と思っていました。

 今回のメルマガでは、フッ素樹脂コーティングの色の違いと選定方法についてご紹介します。
ぜひご一読ください。

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■INDEX■
 1. フッ素樹脂の色は?
 2. フッ素樹脂コーティングの色
 3. 用途に応じたフッ素樹脂コーティングの選定
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1. フッ素樹脂の色は?

家庭用のフライパンで目にするフッ素樹脂加工は黒っぽい色のものが多くみられますが、フライパンの加工によく使用されているPTFE樹脂は、白色なのです。
また、同じフッ素樹脂であるPFA樹脂は、透け感のある乳白色です。

しかし、フッ素樹脂コーティングにはフライパンに使用されるような黒っぽい色から茶色や緑色、灰色など、いくつかのバリエーションがあります。
これはコーティング被膜内の充填剤の色調が見えていたり、美観を良くするために着色が施されているためです。

乳白色のPFA樹脂
<白色のPTFE樹脂>
<乳白色のPFA樹脂>

2. フッ素樹脂コーティングの色

上記でご紹介したように、フッ素樹脂は白色や乳白色です。
しかし、フッ素樹脂コーティングにはフライパンに使用されるような黒っぽい色から茶色や緑色、灰色など、いくつかのバリエーションがあります。
これはコーティング被膜内の充填剤の色調が見えていたり、美観を良くするために着色が施されているためです。

フッ素樹脂コーティングの色

それにしても地味な色が多いフッ素樹脂コーティング。ピンクとか赤とかにできないのでしょうか?
新入社員の私がこのことを先輩にぶつけてみたところ、先輩から
「フッ素樹脂コーティングは機能膜だから、意匠性よりも機能性を重視しているんだよ」
「それに400℃の焼き付きにも耐えられる充填剤や顔料が選ばれているから、限られた色調になるんだよ」
と教えてもらいました。

 フッ素樹脂コーティングは機能膜として、非粘着性や耐食性、滑り性などの機能を基材に付与します。
これが最も重要なことなのです。

3. 用途に応じたフッ素樹脂コーティングの選定

フッ素樹脂コーティングには、少ないながらも色のバリエーションがあります。
ただしここで注意が必要なのは、
「一般的にフッ素樹脂コーティングは色だけで選定されることはほとんどない」
ということです。
フッ素樹脂コーティングの色の違いは、フッ素樹脂の種類や特長とはあまり関係がないからです。
例えば緑色はPFA、黒色はPTFE、というわけではないのです。
フッ素樹脂コーティングは機能膜です。
用途や使用環境に応じて、樹脂の種類や膜厚、加工方法を適切に選択することで様々な用途や環境で機能を発揮するのです。

フッ素樹脂やその特長について詳しく知りたい方はコチラから

お客様の中には、部品のロット管理をしやすくするために
同じPFAコーティングでも黒色、灰色とわざと色調を変えている場合があります。
色のバリエーションは少ないですが、用途やご使用環境によっては
このような利用の仕方もありますのでご相談ください。

今回のメルマガでは、フッ素樹脂コーティングの色についてご紹介しました。
非粘着や耐食などの目的に合わせて適切なコーティングを選ぶことがとても大切です。
・・・といっても皆さんご自身が選択するのは難しいかと思います。
そんなときは吉田SKTにご相談ください。
弊社では、これまで培ってきたノウハウを最大限に活かし、お客様から頂いた情報やご要望をもとに、最適なコーティングをご提案いたします。

今回もメルマガを読んでいただきありがとうございました。

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