表面処理のご相談

PEEKコーティングのご紹介 ~スーパーエンジニアリングプラスチックコーティング~

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こんにちは。「吉田SKT」ブログ編集チームです。
吉田SKTは、PEEK、フッ素樹脂、PBI、PIなどのスーパーエンジニアリングプラスチックによるコーティング加工実績を多数もつ、コーティング加工メーカーです。
この記事では耐熱性や機械的強度に優れるスーパーエンプラの一つであるPEEKコーティングついて解説します。

なお、PEEKは非フッ素系エンプラの代表格ですが、用途によってはPPS、PI、PAI、PESなど他の材料がより適している場合もあります。各材料の特性を比較した技術資料もご用意していますので、材料選定の参考にご活用ください。

PEEKコーティングの概要

PEEKは、Poly Ether Ether Ketone(ポリエーテルエーテルケトン)の略称で、スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)の一種です。PEEKは耐熱性・耐薬品性などの化学的な安定性に加え、機械的強度・耐クリープ性・耐摩耗性に優れます。

PEEKコーティングは表⾯処理技術によって⾦属表⾯にPEEKの特性を付与することが可能です。⾦属にコーティング加工することで樹脂成形品では難しい条件にも対応することができます。

PEEKコーティングの特長・機能

高硬度

260℃の耐熱性を持つフッ素樹脂と比較して高い硬度を誇ります。

耐熱性

連続使用温度は260℃とフッ素樹脂と同等の高い耐熱性を発揮します。

PEEKコーティングとフッ素樹脂コーティングの物性比較表

PEEKコーティングPEEKコーティングフッ素樹脂コーティング
品番YEK-0001YEK-0001BKOCP-033
膜厚23-25μm18-23μm33-38μm
クリアブラックブラック
鉛筆硬度(RT)8H(破れ) 4H(破れ)H(破れ)
鉛筆硬度(200℃)2H(破れ) 3H(破れ)B(破れ)
上記は弊社測定値であり保証値ではありません。
PEEKコーティングの写真
PEEKコーティング加工面

PEEKの他にPPS・PI・PAI・PESの4種類について、「動摩擦係数の実測値」「温度別の鉛筆硬度」「撥水角・撥油角の比較」データを収録した非フッ素系エンプラコーティングの技術資料をご用意しています。 ぜひご活用ください。

非フッ素系エンプラコーティングの詳細ページはこちら

PEEKコーティングの用途

  • 半導体製造装置
  • 医療機器
  • 摺動部品
  • 化学工業配管ライン
  • ガイド部品
  • 滅菌器具 等

PEEKコーティングは、スーパーエンジニアリングプラスチックであるPEEKで基材表面を覆うことで、耐熱性や耐摩耗性を必要とするシーンでご活用いただけます。

「うちの用途にはどの材料が最適?」 「試作サンプルを試してみたい」 「具体的な見積もりが欲しい」 など、吉田SKTではお客様の課題をヒアリングして、最適なコーティングをご提案いたします。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。