【新開発】非フッ素系高潤滑コーティングFFLC(pFas Free Lubricant Coating)シリーズのご紹介
吉田SKTは、フッ素樹脂コーティングの分野で60年以上の実績を誇るコーティング加工メーカーです。
近年、持続可能な社会の実現に向けて、材料技術にも新たな要請が寄せられています。この時代の要請に応えるべく、当社は長年培ってきた技術と知識を活かし、FFLC(pFas Free Lubricant Coating)シリーズを開発いたしました。
FFLCシリーズは、非フッ素系でありながら優れた潤滑性能を備えた高性能潤滑コーティングです。環境への配慮と高い機能性を両立し、多様化するニーズにお応えいたします。PTFEコーティングに代わる非フッ素系潤滑コーティングの詳細は、今すぐ最新の資料をダウンロードしてご確認ください。
FFLCシリーズの特長
PFASフリー
FFLCシリーズはPFAS*を使用しない非フッ素系コーティングです。
*PFASは、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の略称で10,000種類以上の物質が含まれます。
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潤滑性能
FFLCシリーズはフッ素樹脂コーティングと同等、またはそれ以上の潤滑性能を持ち合わせています。高い潤滑性能により、設備部品や製品の動きをスムーズにし、エネルギーロスを低減、生産効率を改善します。
耐久性
フッ素樹脂コーティングとの大きな違いは加温条件下での摩擦摩耗耐久性です。従来のフッ素樹脂コーティングでは困難だった高温下での使用が可能になり、より幅広い用途での利用が可能です。
潤滑特性(トライボロジー)
コーティングの種類 | フッ素樹脂コーティング | 非フッ素系 潤滑コーティング | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
潤滑材料 | PTFE | グラファイト系 | グラファイト+シリコーン系 | |||
仕様品番 | OCP-033 | FFLC-101 | FFLC-102 | FFLC-111 | FFLC-211 | |
動摩擦係数 RT ※1 | 0.05-0.07 | 0.07-0.10 | 0.07-0.10 | 0.04-0.06 | 0.04-0.06 | |
摩擦摩耗耐久試験 耐久回数 ※2 |
25℃ | 2000 | 200 | 2500 | 2000 | 10000 |
100℃ | 80 | 2500 | 2500 | 1000 | 9000 | |
150℃ | 40 | 3000 | 1500 | 1000 | 2000 | |
200℃ | 20 | 3500 | 1000 | 1000 | 2000 | |
250℃ | 20 | ― | ― | 500 | 2000 |
※1 動摩擦係数 測定条件・・・測定子:SUS304 φ10mm、測定荷重:200g
※2 摩擦摩耗試験 測定条件・・・測定子:アルミナ φ10mm、測定荷重:1000gにて往復回数10000回を上限として測定。
※データは参考であり、性能を保証するものではありません。
※実際の設計・仕様選定にあたっては、必ず当社までお問い合わせください。
通常PTFEコーティングのOCP-033は高温環境において耐久性が著しく低下し、250℃では40往復で基材の露出が確認されました。
それに対しFFLCシリーズは200℃、250℃の高温環境下でも耐久性の低下を抑えています。
物性比較表
コーティングの種類 | フッ素樹脂コーティング | 非フッ素系 潤滑コーティング | |||
---|---|---|---|---|---|
潤滑材料 | PTFE | グラファイト系 | グラファイト+シリコーン系 | ||
仕様品番 | OCP-033 | FFLC-101 | FFLC-102 | FFLC-111 | FFLC-211 |
最高使用温度 | 260℃ | 200℃ | 200℃ | 250℃ | 250℃ |
膜厚(μm) | 20-50 | 20-50 | 20-50 | 20-50 | 20-50 |
鉛筆硬度(室温硬度) | 2H | 3H | 3H | H | H |
鉛筆硬度(200℃) | 4B | 2H | F | HB | F |
テーバー摩耗試験 1000回後摩耗量(mg)※3 |
14.7 | 9.0 | 15.9 | 14.5 | 5.7 |
※3 テーバー摩耗試験 測定条件・・・摩耗輪:CS-17、荷重:1000gf
データは参考であり、性能を保証するものではありません。
実際の設計・仕様選定にあたっては、必ず当社までお問い合わせください。
品番紹介
FFLC-101
200℃でも塗膜硬度が落ちないため、特に100℃~200℃の高温域においても優れた潤滑性、摩擦摩耗耐久性が得られます。
グラファイト系でありながら、その転写を抑えたコーティングです。
FFLC-102
101と比較して潤滑剤の量が多く、常温~200℃の幅広い温度域で安定した潤滑性、摩擦摩耗耐久性が得られます。
グラファイト系でありながら、その転写を抑えたコーティングです。
FFLC-111
常温~250℃の幅広い温度域で安定した潤滑性、摩擦摩耗耐久性が得られます。
FFLC-211
最高級の潤滑塗膜で摩擦摩耗耐久試験において特に高い耐久性を示し、常温~250℃の幅広い温度域で安定した潤滑性、摩擦摩耗耐久性が得られます。
テーバー摩耗試験においても、優れた耐久性を示します。
まとめ
FFLCシリーズは、潤滑塗膜として一番良いとされてきたフッ素樹脂コーティング以上の性能を持った新しい潤滑コーティングです。これからの製造業を支える新たな選択肢として、さまざまな用途に対応しながら潤滑性能を最大限に引き出す革新的なコーティング技術です。フッ素樹脂コーティングが利用できない環境や、フッ素樹脂コーティングでは対応できなかった高温環境下において、耐久性が必要な用途での高潤滑性が期待できます。
吉田SKTは、FFLCシリーズを始め、独自の表面処理技術を豊富に備えているコーティング加工メーカーです。コーティングで潤滑性、摺動性の向上をご検討の際は、ぜひ一度お問い合わせください。
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