【新開発】帯電防止コーティングの防汚性を高めたグレード
吉田SKTでは帯電防止タイプのテフロン™フッ素樹脂コーティング「セーフロン®」をお客様にご提供してきました。
さらに開発を重ね、セーフロン®AS+(Anti Stain)を開発。帯電防止フッ素樹脂コーティングで低下しやすい防汚性(耐マジック評価)を大きく改善しましたので詳しくご紹介します。
目次 [閉じる]
帯電防止フッ素樹脂コーティング(テフロン™コーティング)とは
フッ素樹脂コーティングやテフロン™コーティングは非粘着性、低摩擦性、耐薬品性、耐熱耐寒性、撥水性、電気絶縁性に優れる表面処理です。しかし、優れた電気絶縁性は静電気が発生する環境において、帯電しやすい性質があり問題を起こす場合があります。
帯電防止フッ素樹脂コーティングは、低い電気抵抗値を実現し、飛躍的に「帯電しにくい」塗装面をつくるコーティングシステムです。
帯電とは
静電気は電荷が動けず静止して、正負の電荷が不均衡になっている状態で、この状態を帯電と言います。
フッ素樹脂は高絶縁体で静電気をほかに逃がすことができず帯電しやすい樹脂です。静電気は身近によく見られる現象ですが、発生原因が不明確で根本解決が難しい現象でもあります。
2種類の物質を相互に摩擦すると一方が【+】に、他方が【-】に帯電する「摩擦帯電」が一般的に良く知られていますが、ほかに「剥離帯電」、「誘導帯電」などがあります。
【帯電(静電引力)によるトラブル】
製品のはりつき、ごみの付着、メッシュやパイプの詰まり、繊維のからみなど
【帯電(放電)によるトラブル】
引火よる火災、電撃ショック、フィルムの感光、半導体の破損、装置の誤動作など
新開発セーフロン®AS+(Anti Stain)とは
新開発のセーフロン®AS+(Anti Stain)は、従来の製品と同等の漏洩抵抗値を維持したまま、帯電防止コーティングで低下しやすいマジック汚染評価で従来のセーフロン®よりも拭き取り性がよく、防汚性が向上しました。
また、セーフロン®AS+ではカラーリングが4種類あり、用途に合わせてご選択いただくことができます。
現行製品とセーフロン®AS+の耐マジック汚染比較
◆評価方法
1、各マジックでテストピース上にラインを書く。(3往復)
2、室温で10分間放置。
3、不織布でマジックのラインを10往復、空拭きする。
4、テストピース上のマジックの残り具合を確認する。
ブランク SUS304 2B
現行品 セーフロン® YE-702
開発品 セーフロン®AS+ YE-GY123A
開発品 セーフロン®AS+ YE-WH124B
現行製品と開発品の物性比較表
種類 | セーフロン® | セーフロン®AS+ |
---|---|---|
仕様品番 | YE-702 | YE-GY123A |
膜厚 | 30-60μm | 30-60μm |
漏洩抵抗値(25V) | 104-105Ω | 104-105Ω |
表面抵抗率(10V) | 105-106Ω/□ | 105-106Ω/□ |
体積抵抗率(10V) | 106-107Ω・cm | 106-107Ω・cm |
鉛筆硬度 | HB | F |
接触角 H₂O | 105-115 | 105-115 |
接触角 nHD | 45-55 | 45-55 |
防汚性(耐マジック評価) | △ | ◎◎ |
※基材:SUS304
※数値は実測値であり、保証値ではありません。
※実際の設計・仕様選定にあたっては、必ず当社までお問い合わせください。
セーフロン®AS+の特長・効果
- 優れた帯電防止性
- 防汚性
- 用途で選べる豊富なカラー(ブラック、グレー、グリーン、ホワイト)
セーフロン®製品ページはこちら。