【メルマガVOL.20】くっつきのトラブル解決に一石を投じる!フロロスーパーリリースのご紹介
さて、今回のメルマガは生産効率の向上を期待できる表面処理のご紹介です。
材料費や人件費、光熱費などが上がり続ける昨今、製造現場では生産効率の向上とカイゼンが日々求められています。
生産効率を上げるために表面処理を検討する方は多く、代表的なものとしては、フッ素樹脂コーティングやメッキ処理などが挙げられます。
例えば樹脂成形分野では、金型に表面処理を行うことで脱型が簡単にできるようになります。
しかし表面処理をしても、冷めきる前の温かい状態の樹脂は金型にくっついてしまい、糸引きなどのトラブルが発生することがあります。
そんな状況に一石を投じるのが、本日紹介する「フロロスーパーリリース」です。
高温下でも優れた離型性と熱時硬度を維持する弊社独自のコーティングで、主に樹脂成形金型で採用されています。
現在、他の表面処理を使っている、という方もぜひご一読ください。
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■INDEX■
1. 金型への表面処理
~フッ素樹脂コーティングの離型性と熱時硬度~
2. フロロスーパーリリースの特長
~高温下でも優れた離型性と熱時硬度~
3. フロロスーパーリリースの主な用途と採用事例
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1. 金型への表面処理
~フッ素樹脂コーティングの離型性と熱時硬度~
樹脂の成形工程におけるくっつきトラブルの解決策のひとつとして、金型への表面処理「テフロン™フッ素樹脂コーティング」があります。
ここではフッ素樹脂の離型性と高温下での熱時硬度についてご説明します。
フッ素樹脂は優れた離型性を持ち、特にPFAやFEPは溶融樹脂の離型に優れています。
金型に採用される表面処理として、他にもCrメッキやCrN処理がありますが、これらの表面処理は離型性の点でフッ素樹脂コーティングには遠く及びません。
また、フッ素樹脂は最も高いもので、最高使用温度260℃と非常に耐熱性に優れています。
この離型性や耐熱性が金型などへの表面処理として採用される理由のひとつです。
ただし、フッ素樹脂は使用温度が高温になるほど硬度が低下し柔らかくなってしまいます。
このような状態のフッ素樹脂コーティングに対して成形時の圧力がかかると塗膜が破れてしまい、樹脂のくっつきが発生する場合があります。
フッ素樹脂の中でもPTFEは結晶化度が高く融点以上でも溶融粘度が高いため、硬度は低下しにくいとされていますが、温度上昇とともに一定の塗膜硬度の低下がみられます。
2. フロロスーパーリリースの特長
~高温下でも優れた離型性と熱時硬度~
「フロロスーパーリリース」は、弊社独自の技術によりPFAやFEP並みの離型性を持ちながら200℃以上の高温環境下でも衰えにくい優れた熱時硬度を実現しました。
<高温条件でのPP離型性テスト結果>
この評価結果から、フロロスーパーリリースは従来のフッ素樹脂コーティング(PTFE、PFA)と比較して、10~20℃程度高い温度域で使用することができます。
<フッ素樹脂とフロロスーパーリリース「鉛筆硬度」の比較>
この評価結果から、高温環境下(200℃)におけるフロロスーパーリリースの塗膜硬度(破れ)は従来のフッ素樹脂コーティングと比較して、高いことがわかります。
(PTFE:4B、PFA:6Bに対して、HR-110R:2B)
▼評価方法やより詳しいデータはコチラから▼
FSRコーティング(フロロスーパーリリース)
3. フロロスーパーリリースの主な用途と採用事例
フロロスーパーリリースは
・溶融樹脂に対する優れた離型性
・高温条件でも衰えにくい
といった特長から、主に高温下での樹脂の熱溶着工程でその効果を発揮します。
従来のフッ素樹脂コーティングでは難しい環境下でのくっつき対策にぜひご検討ください。
ここからはより具体的な採用事例をご紹介します。
ぜひリンクをクリックしてご覧ください。
【事例】ポリプロピレン容器製造ラインで使う熱溶着板の離型効果の持ちが5倍に向上
【事例】PTFEコーティングで解決しない接着剤の付着や高温でのはがれを解消
【事例】樹脂の熱溶着工程でアイロン治具と樹脂の貼りつきを防止
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弊社ではお客様のご要望、ご使用環境を丁寧にヒアリングし、
担当営業員が最適と思われるコーティングをご提案いたします。
またコーティングサンプルの提供や、コーティングの性能測定も可能です!
なんでもお問い合わせください!!
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