事例紹介
【事例】PTFEコーティングで解決しない接着剤の付着や高温でのはがれを解消

PTFEコーティングで解決しない接着剤の付着や高温でのはがれを解消
※画像はイメージです

表面処理の目的:
品質・稼働安定化

求められる機能:
非粘着・離型性 耐熱・耐寒性 耐摩耗性

改善した設備・工程:
接着


 

解決したかったお悩み、実現したかったこと

接着剤メーカーのお客様では、接着剤をステンレス製のビーカーで撹拌し混ぜ合わせて、さまざまな製品を製造していました。
その際に、ビーカー内壁に接着剤が張りついてしまいきちんと混合できないため、ビーカー内壁への非粘着性の高いコーティングが必要でした。

 

背景/処理を選ぶ条件

お客様では、すでにビーカー内壁の非粘着コーティングとしてPTFEコーティング(フッ素樹脂コーティング)を選定されて使用していました。
しかし、撹拌時に接着剤を200℃以上に加熱し高温になることや、ビーカーと撹拌羽根が当たることがあるため、コーティング塗膜がはがれて異物として製品に混入するトラブルがありました。
そのため、通常のPTFEコーティングよりも非粘着が高く、傷による塗膜のはがれが起きにくいコーティングを探されていました。
当初は高温環境で傷がつきにくく膜硬度が高い「CHC」でのテストを行いました。しかし、非粘着性が足らず製品の付着や塗膜のはがれも発生したため、高温環境での非粘着に優れる「FSRコーティング(フロロスーパーリリース)」でテストを行いました。

 

採用された処理

 

実現できた効果

テストピースで確認したのち、実際のビーカーに「FSRコーティング HR-3110R」を加工して実機テストしたところ、PTFEコーティングとは比較にならないほど非粘着性に優れ、1カ月程度使用後の塗膜の傷つきやはがれもほとんどなく、ご採用いただくことになりました。
さらにビーカー以外に、撹拌羽根などにも展開していただいています。


高温環境での付着防止やFSRコーティング
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