バッテリーのケースなどに使用されるPP(ポリプロピレン)製の樹脂容器を製造するお客様では、分割した形状の成形材を真ん中で溶着することで、さまざまなサイズの容器を生産していました。
PP樹脂は溶着のため250℃ほどの高温で柔らかくなっており、そのままでは溶着板に激しく付着してしまいます。
対策として溶着板にフッ素樹脂コーティング(PTFEコーティング)を行い使用していましたが、やがて塗膜が傷付き、溶けた樹脂がコーティング内部に侵入。コーティングがふくれて、溶着板が使えなくなるトラブルも生じていました。
PTFEという、フッ素樹脂のなかでも耐熱性が高い樹脂でコーティングしていましたが、250℃程度に温めた溶着板をPP樹脂に押し付けて使用するような今回の条件では、すぐに使用できなくなることもありました。
当社は、PTFEよりも加熱時の膜硬度に優れ、非粘着性も兼ね備えた「CHC-1111CR」をご提案しました。
早速テストしたところ、フッ素樹脂コーティング(PTFEコーティング)で起きていた傷付きやふくれが生じないことが分かり、採用いただきました。
またPP樹脂に対する離型効果もフッ素樹脂コーティングと変わらず、問題なくお使いいただいています。
ポリプロピレンの付着防止やCHC
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