寸法安定性に優れた表面処理
表面処理を行うと、基材に厚みが乗ったり形状が変化したりといった影響が出ます。「寸法安定性」とは、そのような基材への影響が少ない性質のことです。
機械部品には、よく離型性や非粘着性、摺動性を高めるため表面処理を行いますが、基材の寸法や形状の変化が原因で、使用できなくなる場合があります。たとえば精密金型や、製品との嵌めあいが必要な治具、切れ味が必要な刃物などです。
寸法は、基材の種類や形状、表面処理の膜厚や加工温度などさまざまな要素で変化します。寸法安定性が求められる場合、その用途や使用環境に適した表面処理を選びます。
離型性・摺動性・高硬度・耐摩耗性・寸法安定性
フッ素系やシロキサン系の材料がもつ離型性と、無機系材料がもつ高い硬度を両立させ、離型性や摺動性に加え寸法安定性も実現
選ばれている表面処理
離型性・撥水性・精密性(1μm以下 )・親水性
ミクロンからナノ単位の薄膜表面処理で特に精密性を必要とする用途
選ばれている表面処理
離型性・精密性(1μm程度)・洗浄性
刃物などの寸法変化を嫌う部材で、テープや溶融樹脂のような特に粘着性の強いものに対する付着を防止
選ばれている表面処理