FSRコーティング
フロロスーパーリリース
FSRコーティング(フロロスーパーリリース)とは
離型性と「熱時硬度」を兼ね備えた、フッ素系離型用コーティングです。
フッ素樹脂のなかで、PFAやFEPは溶融樹脂の離型に優れた効果を発揮しますが、使用温度が高くなると塗膜が柔らかくなり、使用できないことがあります。また、PTFEは熱がかかった際の硬度低下は低いものの、PFAやFEPに比べて離型しにくい場合があります。
フロロスーパーリリースは、PFAやFEPなみの離型性に加え、200℃以上での使用に耐える優れた熱時硬度を実現しました。
FSRコーティング(フロロスーパーリリース)の特長・効果
- 溶融樹脂に対する優れた離型性
- 高温条件でも衰えない離型効果
計測データ
【フッ素樹脂と各種FSRコーティングの「鉛筆硬度」「テーパー摩耗量」の比較】
※数値は実測値であり、保証値ではありません。
※実際の設計・仕様選定にあたっては、必ず当社まで
お問い合わせください。
測定項目 |
フッ素樹脂 PTFE |
フッ素樹脂 PFA |
HR-110R |
HR-372AP |
鉛筆硬度(RT) |
傷付き |
4B |
4B |
4B |
4B |
破れ |
2H |
2H |
2H |
2H |
鉛筆硬度(200℃) |
傷付き |
<6B |
<6B |
<6B |
<6B |
破れ |
4B |
6B |
2B |
6B |
---|
テーバー摩耗量(mg) |
13.1 |
20.0 |
17.2 |
20.6 |
【高温条件でのPP離型性テスト】
フッ素樹脂PTFE、PFA、または各種FSRコーティングを加工して試験温度まで温めたサンプル上に、短冊状のPPシート(20x10x1t)を一定時間荷重をかけて接触させた後、PPシートを引っ張り上げてはがしてから溶融PPの付着の有無を確認しました。
(試験状況)
試験温度 |
210℃ |
220℃ |
230℃ |
235℃ |
240℃ |
荷重接触時間 |
2秒 |
2秒 |
1秒 |
1秒 |
1秒 |
※数値は実測値であり、保証値ではありません。
※実際の設計・仕様選定にあたっては、必ず当社まで
お問い合わせください。
FSRコーティング(フロロスーパーリリース)のおもな用途
熱溶着冶具(熱板、熱溶着型)
FSRコーティング(フロロスーパーリリース)の採用事例
- 【事例】ポリプロピレン容器製造ラインで使う熱溶着板の離型効果の持ちが5倍に向上
- 【事例】PTFEコーティングで解決しない接着剤の付着や高温でのはがれを解消
- 【事例】樹脂の熱溶着工程でアイロン治具と樹脂の貼りつきを防止
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