事例紹介
【事例】ポリプロピレン容器製造ラインで使う熱溶着板の離型効果の持ちが5倍に向上

ポリプロピレン容器製造ラインで使う熱溶着板の離型効果の持ちが5倍に向上
※画像はイメージです

表面処理の目的:
品質・稼働安定化 作業ロス低減

求められる機能:
非粘着・離型性 耐熱・耐寒性 耐摩耗性

改善した設備・工程:
成形 溶着・融着


 

解決したかったお悩み、実現したかったこと

ポリプロピレンは、プラスチック材料のなかでも耐熱性に優れ、強度も高いためさまざまな日用品に使用されます。ポリプロピレン製のサニタリー用品を製造するお客様では、成形した2つのポリプロピレン部材同士を接着するため、熱板による熱溶着をおこなっていました。
熱板溶着では、接着したいポリプロピレン部材に熱板を当てて表面を溶かしたのち、熱板を外して、溶けた面と面を貼り付けます。溶けたポリプロピレンは粘着性が高く糸引きが起きやすいため、熱板への非粘着(離型)コーティングは必須です。お客様ではフッ素樹脂PFAコーティングをしていましたが、コーティングの劣化が早く、1週間程度で熱板の取り換えが必要となっていました。

 

背景/処理を選ぶ条件

耐熱性の高いポリプロピレンを溶着するには、熱板はどうしても高温の設定になります。これまで使用されていたフッ素樹脂PFAは優れた非粘着性を発揮しますが、高温で部材との接触/離型を繰り返す今回の事例では、コーティングの効果がすぐに落ちていました。熱板を交換してコーティングを再加工するには設備の調整、予備品の準備などが必要です。場合によってはラインの停止を余儀なくされることもあり、製造コストを増大させる要因となっていました。
非粘着性に優れ、かつ高温環境でも長持ちするコーティングが求められました。

 

採用された処理

 

実現できた効果

吉田SKTでは、PFAコーティングと比較して熱時硬度の高いPTFEコーティングや、高温での離型性に優れることをコンセプトに開発された「FSRコーティング」など、複数のサンプルをご用意しました。実機テスト前に、吉田SKTにおいてこれらのサンプルで離型性をみる実験をおこない、すべてのサンプルの離型効果に問題がないことを確認しました。
この実験データをもとにお客様と打ち合わせをおこない、高温環境で実績のある「FSRコーティング」を実機試験していただくことになりました。実機試験では、以前のPFAコーティングに比べ5倍以上の期間にわたって離型効果が持続。コーティングの寿命は申し分なく、ご採用いただきました。


ポリプロピレンの離型やFRSコーティング
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