事例紹介

【事例】包装袋の溶着に使うヒーターブロックへの樹脂付着を防ぎ、耐用期間も延ばす表面処理

課  題:最高180℃という高温下で異素材の対応と付着防止、長寿命の両立
解決方法:複数の処理方法をテストし、独自に開発した処理でより優れた効果を実現
表面処理の目的: 品質・稼働安定化 交換・材料コスト低減 作業ロス低減
求められる機能: 非粘着・離型性 耐摩耗性
改善した設備・工程: 溶着・融着

解決したかったお悩み、実現したかったこと

包装袋を製造するお客様は、「ヒーターブロック」の非粘着処理が長持ちするように改善したいとお悩みでした。ヒーターブロックとは、おもに樹脂製パッケージの封をするため樹脂フィルムに直接当てて熱を加え、圧力をかけて溶着する装置です。マチ付きの包装袋で、その溶着部分で樹脂が付きやすい状況がありました。
今回はポリプロピレン袋やアルミ蒸着袋の製造ラインで使うヒーターブロックの性能を上げることが求められており、それぞれの製造ラインで、異なる温度で操作する必要がありました。当社以外でもいろいろな表面処理を試されていましたが、十分な効果は得られませんでした。

背景/処理を選ぶ条件

表面処理には、次の厳しい条件をクリアする必要がありました。

  • 最高180℃の高温下でも安定していること
  • 樹脂(糊)を付着しにくくする優れた離型性
  • お客様が求める長期の使用に耐えること
  • ポリプロピレン袋とアルミ蒸着袋の両方で使用できること

実現できた効果

一番良い処理方法にたどり着くまで、さまざまな処理でテストを実施していただきました。最初は、硬度が高く離型性に優れる「スーパーバイコート®」を試すことに。1分間に10回という稼働頻度でテストしましたが、寿命は約2ヶ月でした。次に、高温環境でもコーティング膜が劣化しにくい「CHC処理」をテストしましたが、わずか3週間で付着が発生し、交換が必要となりました。
3つ目のテストでは、当社の接触面積低減タイプの粘着物離型コーティング「TPコーティング」を、今回のために新たに開発した仕様でテストしていただいたところ、1回目のテストで4ヶ月という長期での使用が実現。現時点で最も長持ちする表面処理方法として評価いただき、ご採用に至りました。

樹脂の熱溶着に使われる部材の改善
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TEL:052-524-5211 / FAX:052-524-5287
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