PFAS規制について

PFASとは

PFAS(ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の略称)は、ほぼ全てのフッ素化合物が該当し、PTFEやPFAなどを含み10,000種類以上の物質があります。


PFASの規制とは

難分解性をもつPFASは、長く環境に残留する可能性が高いことから、排出量を最小限に抑えるため、欧州で規制が検討されています。PFASが規制されるとEU域内での下記物質の製造、上市、使用が禁止されます。
  1. フッ素系表面処理剤:撥水撥油剤、離型剤、フッ素樹脂含有メッキなど
  2. コーティング材:PTFE、PFA、FEP、ETFE、他フッ素樹脂(耐食ライニング、非粘着、潤滑などの用途)
  3. 成型品、加工品:PTFE、PFA、FEP、ETFE、他フッ素樹脂(ライニングシート、ファブリックシートなど)
  4. フッ素系界面活性剤、フッ素系オイル、低分子PTFE、フッ素系成形用助剤など


規制濃度閾値

  • 1つの種類のPFASで25ppb未満(0.00000025%未満)(ポリマー除く)
  • PFAS合計で250ppb未満(0.0000025%未満)(ポリマー除く)
  • ポリマーPFAS(フッ素樹脂)合計で50ppm未満(0.005%未満)
ほぼ含有が禁止されます。


フッ素樹脂(ポリマーPFAS)の規制の影響について

今回の規制対象には、極めて安定しており毒物学上、環境上の懸念がないとされるフッ素樹脂を含む、フッ素化合物の全般が含まれます。
フッ素樹脂が規制されることで、EU圏では自動車、半導体、化学工業、航空宇宙、医療医薬などさまざまな業界で使用できなくなります。またその影響は、EUを超えて世界の産業に影響を与える可能性があります。


フッ素樹脂について

フッ素樹脂は、その構造上の定義および難分解性からPFASとされていますが、他の低分子量PFASのような毒物学上および環境上の懸念を有していません。難分解性だけでは、REACHの下で物質を制限するのに十分ではありません。フッ素樹脂は、その独自の特性のゆえに、人の健康や環境に対して、重大なリスクをもたらさないことを相当数の科学的データで確認できます。
さらに、フッ素樹脂には完全な代替品がなく、その機能は独自の組み合わせです。

仮に代替品の開発が可能であるとしても、数年から数十年かかるため、フッ素樹脂の廃止は、イノベーション、製品および産業に大きな影響を与える可能性があります。


PFAS規制の流れ


*1 規制発行日から18か月(1.5年)の移行期間を設けたうえで、PFASの生産・販売・上市・使用を禁止。
*2 代替物質が開発段階、または代替物質が十分に入手できない用途:猶予期間5年
*3 代替物質がまだ特定されない用途:猶予期間12年


フッ素樹脂コーティングに関する用途に対する猶予期間

コーティング関連 対象用途 猶予期間     
フッ素系
コーティング
工業用及び業務用の食品・飼料製造を目的とした食品接触材料 6.5年
工業用・業務用ベイクウェアの非粘着コーティング 6.5年 検討中
半導体製造プロセス 13.5年 検討中
医療機器のコーティング 13.5年 検討中
輸送車両の安全に関する機能に影響を与えるアプリケーション 13.5年 検討中
石油や鉱業に使用するフッ素樹脂 13.5年
過酷な条件下で使用される潤滑剤、または安全な機能と機器の安全のために使用が必要な潤滑剤 13.5年
※検討中の用途は、パブリックコメント後に再検討を予定


猶予期間の延長、適用免除の策

現在、PFASの規制案に対してECHAガイドラインに沿ったパブリックコメントが提出できます。


パブリックコメントの必要性について

パブリックコメントを出さない →規制案の了承
パブリックコメントによる期待される効果 →猶予期間の延長、免除の獲得


パブリックコメントで提出すべき情報

  • フッ素樹脂・製品・コーティングの有用性・重要性
  • 技術的・経済的に見合う非PFAS代替品の有無
  • 社会経済への影響・懸念
  • 製造から廃棄までのライフサイクルにおける排出とのその削減・管理情報
  • 用途が下記制限案表(*付属書XV制限報告書(ECHA))に記載されていない場合
    用途に関するPFASの種類、年間使用量、排出量
    PFASが用途に提供する機能
    規制により影響を及ぼす該当用途の企業数

PFASに関する詳細情報は以下資料をご確認ください。
パブリックコメントの提出先
パブリックコメント提出内容詳細 WEB提出
https://comments.echa.europa.eu/comments_cms/AnnexXVRestrictionDossier.aspx?RObjectId=0b0236e1885e69de
パブリックコメント提出内容詳細 WEB提出


PFASに関するQ&A

PFASに関する質問はこちらをご覧ください。
株式会社 吉田SKT
〒451-0062 愛知県名古屋市西区花の木一丁目12番20号
TEL:052-524-5211 / FAX:052-524-5287
Copyright © YOSHIDA SKT CO.,LTD. All right reserved.
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