表面処理のご相談

生産効率とは?生産性との違いや計算方法、向上させる方法やメリットなども解説

こんにちは。「吉田SKT」ブログ編集チームです。

生産効率を向上させ、少ない労働力や労働時間で最大の成果を出すためには、生産の見直しや改善を行う必要があります。

吉田SKTは表面処理、テフロン™フッ素樹脂コーティングの専門メーカーです。その技術によって多くの生産設備の見直しや改善実績があります。

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この記事では、生産効率の課題改善を目指すビジネスパーソンに向けて、生産効率の概要から効率性との違い、生産効率を向上させる方法について解説します。企業の生産効率を検討する際に、ぜひ参考にしてください。

生産効率とは

生産効率とは、生産における人や費用に対する投資効果のことです。例えば、100個の製品を作る場合、10人と20人の人的投資を比較すると、生産効率は10人の方が高くなります。

少ない人数や時間で多くの製品を生産するためには、業務内容における無駄な仕事や作業時間を削減することが重要です。

生産性と効率性の違い

生産性は投資に対する成果を指し、効率性は成果を高めるための方法の1つです。少ない投資で生産数を増加させ、業務の効率性を高めることで生産性が向上します。

しかし、生産性と効率性の関係は必ずしも比例するわけではありません。在庫の保管場所や管理のコストが増えると、生産性が向上しても生産効率の低下が起きます。業務における生産効率を向上させる際は、生産活動の全体を考慮したうえで行う必要があります。

生産性と能率の違い

能率とは、一定時間における成果の量のことです。生産性は成果に対してかけた労力や費用の割合を指すため、時間内の生産活動において違いがあります。例えば、1時間で50個の商品が作れる設備を想定すると、60個作った場合の能率は上がりますが、40個作った場合は下がります。

参考記事:生産性とは~生産性の算出方法や種類、重要性についても解説

生産性と生産効率の求め方

生産性と生産効率は、簡単な数式で表せます。自社の生産性と生産効率を求める際に、以下の式を活用してください。

生産性の求め方

生産性は、以下の式で求めます。

生産性=労働の成果 ÷ 労働者の数や工数

生産性を高めるには、労働の成果を高める、もしくは労働者の人数や生産の工数を減らすことが必要です。つまり、少ない人数や工数で生産すれば生産性が高いということがいえます。

生産効率の求め方

生産効率は、以下の式で求めます。

生産効率=生産に必要な労働力(コスト) ÷ 実際に使った労働力(コスト)

生産効率を高めるには、一定の生産を生み出すために必要とされる労働力やコストに対して、実際に使う労働力やコストを減らす必要があります。パーセンテージで表され、100%を目指すことが理想です。例えば80の労働力でできる仕事に対し、実際は100の労働力を投入している場合、生産効率は80%となり改善の余地があるといえます。

生産効率の向上が必要な理由

生産効率の向上

国内の労働人口は年々減少しているため、効率のよい働き方が求められています。ここでは、生産効率を向上させる必要性について解説します。

出生数の低下による労働力人口の減少

2021年の国内の出生数は81万1,604人です。1949年の269万6,638人をピークに、出生数は低下を続けています。国の出生数は将来の労働力人口となるため、出生数の減少は労働力人口の減少を意味します。

2021年の労働力人口は平均6,860万人と、前年に比べて約8万人減少しています。2030年の労働力人口は5,000万人を下回ることが予想されており、国内の労働者数の減少は避けられません。そのため、生産効率を高める働き方が必要です。

※参考:令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省

※参考:労働力調査(基本集計)2021年(令和3年)平均結果の概要|厚生労働省

国内市場の縮小と国際的な競争の激化

国内の人口の減少は、消費する規模の縮小につながります。今後は海外の成長市場を視野に入れて、商品やサービスを販売する必要があります。

市場が縮小することもあり、海外の企業との競争も必要です。しかし、日本の国際競争力は先進国の中で低く、IMD世界競争力ランキングにおいて、日本は63カ国中34位です。OECD諸国の国際比較でも、日本の競争力はOECD加盟36カ国中21位であり、G7のなかでは最も低い数値を示しています。

※参考:IMD World Competitiveness Online|国際経営開発研究所

※参考:OECD諸国の労働生産性の国際比較|公益財団法人日本生産性本部

生産効率向上のメリット

生産効率向上のメリット

生産効率を高めると、利益やコスト削減だけでなく、従業員のモチベーションにも影響します。ここでは、生産効率向上のメリットを解説します。

利益の増加が期待できる

生産効率の向上により、同じ時間で製造できる数が増えると、より少ない投資で利益を高めることが可能です。企業全体の生産性が向上すれば、業績に反映されて企業の利益が増加しやすくなります。また、企業で使える金銭や時間に余裕が生まれると、新規事業の創出や福利厚生の充実などにつながり、より生産性の高い企業活動が実現できます。

従業員のモチベーション向上が期待できる

生産効率を高めると労働の無駄が削減されるため、効率のよい仕事ができる環境の構築が可能です。従業員が充実した環境で働けるので、企業に対する満足度が向上し、モチベーションを高める効果が期待できます。また従業員が企業に定着しやすくなり、離職の防止や優秀な人材確保につながります。

業務時間や経費を削減できる

企業の生産効率が高まると、1人あたりの生産性が向上し、業務にかかる全体の時間の短縮が可能です。少ない人数で商品を生産できるようになり、人件費の削減にも貢献します。また、時間あたりの生産効率が高まると、企業活動で使う設備の電気代や光熱費などの経費が減少するため、大幅なコスト削減につながります。

参考記事:生産性向上とは?目的やメリット、生産性を向上させる方法まで解説

生産効率を向上させる際の注意点

生産効率を向上させる際は、目的を軸に自社の活動を見直す必要があります。ここでは、生産効率の向上に取り組む際の注意点を解説します。

目的を明確にする

企業の目的は生産性を高めることですが、生産効率は目的ではなく手段です。企業が施策を始める際は、生産効率を高めることが目的になる可能性があるため、注意しましょう。また生産効率の向上に取り組む際は、従業員に目的意識をもってもらうために、社内で目的や目標を共有することが重要です。

生産の体制を整備する

企業の生産効率を高める施策が始められるように、生産体制を整備したうえで実施します。自社の生産体制の現状を把握していない場合、施策を始めても失敗しやすくなるため、注意しましょう。また施策を始める際は、企業内の現場の状態や発生している問題に合わせて、適宜改善しながら実行する必要があります。

ツールやシステムの使いやすさを重視する

生産効率を高めるのは、ツールやシステムを使う現場の従業員です。従業員が使いにくいものを選ぶと、現場で活用されなくなり、生産効率を高められなくなる可能性があります。ツールやシステムを使った場合でも、非効率的な生産活動になる場合もあります。企業の生産体制を変更する場合は、現場の意見を尊重することが重要です。

生産効率を向上させる方法

生産効率向上の方法

生産効率を向上させる施策は、企業内の現状を把握したうえで行いましょう。ここでは、生産効率の向上につながる方法を解説します。

業務の現状を把握する

業務の現状を把握するため、すべての生産工程を洗い出し、業務プロセスを改善するための問題点を見つけましょう。製品を生産する手順において、無駄な工程や作業効率を落としている部分がないかを確認します。企業の過去の慣習によって業務プロセスが滞っている可能性もあるため、客観的な視点から改善策を提示します。

業務データの見える化を行う

業務データの見える化は、生産効率の向上に影響します。見える化とは、仕事の流れをデータで数値化することです。ITツールを使うと、生産数や業務時間、設備故障などを数値化して管理できます。また見える化によって、設備の稼働状況や従業員の健康状態などの管理も可能です。生産効率の向上を数値で把握する際は、従業員がデータを確認して改善できることが重要です。

ムリ・ムダ・ムラを削減する

業務におけるムリ・ムダ・ムラとは、以下のようなものを指します。

  • ムリ:従業員にムリな仕事を担当させて負担をかけている
  • ムダ:ムダな慣習やルールが仕事の妨げになっている
  • ムラ:製造工程に問題があって品質にムラが出ている

生産効率を高めるには、上記のような問題を見直しましょう。

参考記事:製造業の生産性向上の手法とは?取り組むべき理由やメリット、手順、下がる要因を解説

例えば、吉田SKTの表面処理技術には部材の清掃時間や離型剤の塗布回数などを減らすことでムリやムダを軽減し、生産効率の改善や業務全体の生産性を高めるものがあります。
つまり吉田SKTの技術を生産設備に採用すると生産性と利益の向上が期待できます。

まとめ

生産効率とは、生産に対する投資効果です。少ない人数や費用で生産することで、生産効率は高まり、利益率や従業員のモチベーションを高めます。企業の活動が生産効率の向上につながっていない場合は、設備投資をはじめとする、生産体制や業務全体の改善に取り組みましょう。

吉田SKTは、表面処理、テフロン™フッ素樹脂コーティングの専門メーカーです。独自技術による表面処理の提供が可能で、テフロン™コーティングのライセンス工場があります。吉田SKTの技術は生産効率の向上に有効に活用できるため、生産設備の見直しや改善を行う際に利用を検討してください。