カット工程をカイゼンする表面処理(コーティング)

具体的にはこんな問題が起こります

【自動化の妨げ】
工程の自動化・機械化を進めるには、ラインに人の手を必要としないことや連続稼働が欠かせませんが、刃物に粘着物が付着するような現象が起きている場合、そのラインを自動化するのは難しくなります。

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【清掃の増大】
刃物の清掃やふき取りが頻繁に必要となれば、想定時間内に想定量の生産ができないなど生産効率の低下はもちろん、作業時間の増加による残業など目に見えないコスト増や、作業者の安全性への懸念もふくらみます。

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【製品への付着・悪影響】
刃物についた粘着剤や材料が次にカットする製品に付着し、不良品となったり、後工程での修繕が必要になったりという事態が起きやすく。また切れ味が悪くなることで、カット形状が問題になる場合もあります。

刃物の切れ味を確保しつつ、トラブルをカイゼンする
刃物に適したくっつき防止コーティング! 刃物の切れ味を確保しつつ、トラブルをカイゼンする刃物に適したくっつき防止コーティング!

吉田SKTには、刃なまりや刃の形状変化を起こさないコーティングがあります。

低い温度で処理できるため“刃なまり”の心配が少なく、薄膜のため刃の形状が維持でき、切れ味を損ないません。

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多様なバリエーションから選択できます。

刃物に適したコーティング処理をしたはさみで、くっつき防止効果（離型性）を確かめてみました。

くっつき防止したい相手材の例

接着剤、包装フィルム、ウレタンゴム、粘着テープ、シール・タック紙…

カイゼン事例のご紹介

多層フィルムを連続的に流しながらカットする工程で、フィルムの1層目に粘着剤の層があり、カットするロール状の刃に付着してカット不良やライン停止のトラブルが発生していたため、ロール刃に粘着剤が付着することなくカットできる刃物が求められていました。
連続してカットを行えるように、コーティングには優れた離型性と耐久性が求められました。当社では金属並みの硬度と優れた離型性を兼ね備えるバイコート^®を選択しました。膜厚は10μmほどと見た目には変化がないように思われた刃物でしたが、実際にカットしてみると切れ味が悪くなってしまい、使用できない状態でした。次に、薄膜で刃先の形状にほとんど影響を与えることのないシリコーンコーティングをご提案しましたが、多層フィルムの粘着層の粘着力が高く、カットはできるものの貼り付くトラブルが発生。完全には解決にいたりませんでした。
ロール状の刃物でのカットは、刃先をフィルムに押し付けて圧力でカットするため、製品との擦れがほとんどなく摩擦が起きにくい形状でした。そこで、離型性に優れ、薄膜ながらタック性があるコーティングをご提案。刃先の形状変化がなくカット性を維持しつつ継続的にトラブルを解決することができました。

●吉田SKTの各種コーティング済みのサンプルがセットされた台帳
＋刃物に特化した4つのカイゼン事例が掲載されたリーフレット
＋「表面処理活用のヒント＜保存版＞」（6ページ構成の内容豊富な解説本です）