便秘薬などの医薬品を製造されているお客様でのお困りごとでした。涙のような形をした容器に薬を充填し、次工程に搬送する工程で、充填後の製品をシューターから一度トレーに貯めて、次の工程に人の手で製品を送り出していました。トレーと容器のすべりが悪いため、送り出すために力が必要で時間もかかるとのことで、トレーのすべりを良くしたいとのご要望でした。
実際に確認させていただくと容器は注入しやすいよう柔らかい素材で、金属製のトレー表面とのすべり性は良くありませんでした。搬送用のシュートやガイドで実績のある「バイコート®」のサンプルと製品で確認したところ、金属製トレーよりすべり性は向上したもののお客様の期待していた効果まで今一歩の結果でした。柔らかい容器は接触する際、接触面積が増加してすべりにくくなっている可能性を考慮して、更なる検討を重ねました。
すべり性の良いフッ素樹脂で、接触面の凹凸を調整できる「スーパーTP半球グラフィック」は、点眼薬ボトルなどのすべり性改善で採用実績がありました。早速サンプルで試していただいたところ、現状のトレーに比べてはるかに小さな力で製品をすべらすことができ、作業負担の軽減に成功。力が弱い作業者の方でも楽に送り出せるとご好評いただきました。今後は長期使用していただき持続性を確認していただきます。
接触面の凹凸ですべりを良くするコーティング
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