お客様では発泡樹脂の押出成形の工程において、Cr(クロム)メッキを施した口金を使用されていましたが、口金に軟らかく粘着性のある樹脂が付着して残ってしまうことで製品に黒い斑点(通称「目やに」)が発生し、品質不良の原因となっていました。このトラブルに対処するため、半日に1度、時間をかけて金型の清掃を行っていましたが、それが生産効率の低下を招いていました。そこで、この清掃作業の負荷を軽減しながら、製品の品質も維持するための解決策が求められ、弊社にご相談をいただきました。
お客様の押出成形の工程では、120℃以上という高い温度で、非常に速いスピードでの押し出しが行われていました。この条件下では、口金に樹脂が付着しやすく、製品の品質低下につながっていました。そのため、高温下でも樹脂の付着防止効果を発揮し、「目やに」の発生を防ぐコーティング処理が必要とされました。
コーティング処理の選定にあたり、「バイコート® NYF-11-S」と「SGNコーティング」の2種類をテスト比較していただきました。テストの結果、「SGN-コーティング」のほうがすべりがよく、製品への「目やに」の付着が少ないことがわかりました。
そこで実際の口金に「SGNコーティング」を加工し、5ヶ月間使用したところ、「目やに」の付着が大きく減少。清掃頻度を減らすことで生産性の向上、さらに製品品質の向上が実現できました。
押出成形での目やに発生や清掃の低減
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