食品や薬などを樹脂フィルムでピロー包装(袋詰め)する工程。ピロー包装用のフィルムは、用途に応じて厚みや機能が異なります。
今回使用する包装フィルムは溶着に適したフィルムを内面に、包装に適したフィルムを外面に配置したもので、厚みがあり、品質保持に優れたものでした。
ところが両端をシーラーで溶着する際に、センターシール部からはみ出した樹脂がシーラーの加熱部に付着することで、次の製品を汚染するなどの問題が発生していました。
通常、シーラーには付着防止のため共析メッキが使用されることが多く、今回もフッ素の共析メッキを使用していました。しかし、このフィルムの樹脂に対しては、付着をうまく防ぐことができませんでした。
フッ素樹脂コーティングも検討されましたが、高温で圧力がかかる条件では塗膜がはがれるリスクが高く、採用できませんでした。
そこで金属系無機膜とフッ素系有機膜を複合した「バイコート® NYF-11-S」をテストしたところ、優れた離型性によりシーラーへの樹脂の付着はなくなりました。また密着力に優れた高硬度の被膜は、優れた耐久性を発揮します。
不良品を低減し、高機能包装材料による製品包装を実現しました。
ヒートシーラーの付着防止やバイコート®
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