ある航空機部品の成形工程で、エポキシ系の接着剤が金型に付着するのを防ぐためシリコーン系離型剤を使用していました。シリコーンは離型性に優れますが、その反面、成形品に付着して転写する性質も持ち合わせています。このラインでは次に別部品との接着工程があり、シリコーン転写の影響で接着不良が発生し、品質低下が問題になっていました。
第一に、シリコーンフリーでの金型離型の実現が求められました。さらに、離型はもちろん、成形の圧力に負けない塗膜硬度や、熱で変形しやすいアルミ製金型に適応する処理温度の低さも求められました。
表面硬度および離型力に優れるバイコート®シリーズが検討されました。なかでも「バイコート®エクシード NYK-2000E-C」はフッ素系コーティングであり、問題となるシリコーン転写は起きません。また低温処理が可能なので、アルミ製金型への処理も安心です。
このコーティングにより、シリコーン系離型剤使用の必要がなくなり、シリコーンフリー環境を実現しました。また、問題となっていた脱型トラブルもなくなり、製品の品質向上・生産性向上につながりました。
エポキシの付着防止やバイコート®エクシード
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