ある食品メーカー様では、商品である「蒸し餃子」の食感を良くするため、生地の水分量などさまざまな調整をされていました。
しかし、水分量を増やすなどして柔らかくなった餃子は、成形・搬送時にシュートに張り付いたり、摩擦抵抗によりすべりが悪くなったりして、型崩れが起きるという問題が発生していました。型崩れは製品不良となってしまうため、対策が求められました。
シュートへの付着や摩擦抵抗を抑える目的で餃子に油を含ませることも検討されていましたが、味や食味が変わってしまうため、他の対策が必要でした。
お客様ではもともと搬送部品に他社のフッ素樹脂コーティングを採用されていました。しかし、製品に求められる見た目や食感などのニーズの変化に合わせて製造条件を変えたことで、これまでのコーティングでは効果が十分ではなく、型崩れが発生。より付着防止効果に優れ、すべりを良くする搬送部品への改善が必要になりました。
まずは搬送ラインに実績のあるコーティングのサンプルを数種類ご提案しました。
たとえばシュートの付着防止には、搬送物との接触面積を減らす表面処理が効果的です。吉田SKTには、非粘着性とすべり性の両方に優れるフッ素樹脂のみで凸面を形成し、表面形状をコントロールできる独自の技術があります。お打ち合わせを経て、この技術を使った「スーパーTP半球グラフィック HS」を実際のシュートでテストすることになりました。
テストでは、現行のフッ素樹脂コーティングと比較を行いました。すると、水分量、柔らかさなどこれまでよりも厳しい条件で成形された餃子でも付着しにくく、摩擦抵抗も少なく、すべりが向上。型崩れすることなく搬送できることが確認できました。
食品のすべり性向上やスーパーTPコーティング
についてのご相談はこちら
工程カイゼン事例をまとめた資料