事例紹介
【事例】加飾シート転写時の金型への貼りつきを解消


※画像はイメージです

表面処理の目的:
品質・稼働安定化 開発ニーズ実現 交換・材料コスト低減

求められる機能:
非粘着・離型性 長寿命

改善した設備・工程:
成形


 

解決したかったお悩み、実現したかったこと

高級車などでよく見られる木目調のインパネ。その質感豊かなテクスチャを、インパネのパーツに転写する加飾シートは、消費者のニーズに合わせたデザインバリエーションを実現するために一役買っています。
粘着剤のついた加飾シートは金型を使ってパーツにセットされ、真空転写されます。その際、パーツ以外の余ったシートが、金型の一部に貼りついてしまう現象が見られました。量産前はこのような貼りつきは発生しないはずだったため、設備の変更での対応は難しいとのことでした。
加飾シートの粘着剤による貼りつきを防ぐため、金型への表面処理を模索されていました。

 

背景/処理を選ぶ条件

転写に伴う真空引きや加圧により、金型の表面処理面のはがれや劣化が生じる心配もありました。
当社にご相談いただく前には、金型に耐久性を与えるめっき処理の上に、フッ素樹脂加工を重ねることで貼りつき対策をされていました。ところがこの処理を施した金型で稼働を重ねると、フッ素樹脂のはがれが起きたうえ、肝心な加飾シートの貼りつき防止においても、その効果が思わしくありませんでした。

 

採用された処理

 

実現できた効果

「バイコート®」は無機系の硬い材料と、フッ素樹脂やシリコーンなどの有機材料を組み合わせた複合処理で、金型や摺動部治具において加工面の長寿命化に成功した実績があります。
また一般的なフッ素樹脂コーティングやめっき処理ではできない、粘着物に合わせた表面の粗さや離型効果の設計を行うことで、貼りつき防止でも大きな改善を実現。加飾シートの貼りつきがほぼゼロという、お客様がご満足される効果を引き出しました。


金型への貼りつき防止やバイコート®
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