ある梱包工程では、製品をダンボールに詰め、ガムテープで封函するラインを装置によって自動化していました。ガムテープは送りローラー(搬送ローラー)によって巻き取られながら、ダンボールの蓋部分に貼り付けられ、封函します。しかしローラーにガムテープの糊が付着・堆積してしまうことで、テープの巻き付きが発生。人の手での清掃が必要となり、ライン停止を余儀なくされていました。
清掃の手間や、ラインが止まり、生産効率が落ちるのを改善したいとのご相談でした。
ローラー表面にはもともと、ガムテープが付着するのを防止するためローレット加工による凹凸が付けられていました。しかしこれだけでは十分な効果が得られなかったため、ローレット加工の表面にプラスして、コーティングにより非粘着性を高めることを希望されていました。
吉田SKTにはコーティングで加工面を凹凸化する技術もありますが、今回はすでにローレット加工がされていたため、ご提案からは外しました。
採用された「MRSコーティング」は、粘着テープなどへの非粘着性が高いシリコーンコーティングのなかでも、平滑性や、拭き取り清掃のしやすさといった特長があります。
実際に試作ローラーに加工してテストしたところ、糊の付着やテープの貼り付きはなく、良好な結果が得られました。
また「MRSコーティング」の非粘着性への評価は高く、ほかのラインへの採用も検討が進んでいます。
テープ搬送ローラーの巻き付き防止
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