自動車などに使用されるバッテリー(鉛蓄電池)は、樹脂製のボックスの中に電極などを詰めた後に、容器と蓋を融着して封止します。
融着に使用する熱板はアルミ製で、230℃ほどに加熱して使用しますが、アルミのままでは溶けた樹脂が付着して使用できません。そこで樹脂の付着を防止するPTFEコーティング(フッ素樹脂コーティング)を行っていましたが、コーティング塗膜のはがれが問題になっていました。
200℃以上の温度で1日に数千ショットも生産を行う条件では、1週間も経てばコーティングの再加工が必要となります。
そのたびに設備から熱板を取り外すなどの段取り替えが発生し、生産効率の低下につながり、また再加工による熱板へのダメージもあります。
再加工の頻度を減らすため、フッ素樹脂コーティングと同等の離型性に加え、加熱時の膜の硬度が高く、膜のはがれや摩耗に強いコーティングが求められました。
ご提案した「CHC-1111CR」は、実際のラインでテストを行ったところ、樹脂の糸引きもなく、塗膜のはがれもなく、数万ショット使用することができました。
結果的に従来のPTFEコーティングの3倍の寿命を実現しました。
熱溶着板の糸引き防止やCHC
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