重機パーツの表面塗装に使う機械のメンテナンスに、大きな作業負荷がかかっていました。その作業とは、ディップ(浸漬)塗装機のアームにこびりついた樹脂塗料を、定期的に取り除くというもの。
機械1台につき、作業者2人で取り組んで半日以上もかかる作業で、このために丸1日、生産がストップする場合さえあるとのことでした。
樹脂塗料のこびりつきを防ぐとともに、付着しても除去しやすくするための処理が求められました。
また、その後の稼働やメンテナンスにも耐えうる、コーティング自体の持ち(耐久性)も重要でした。
フッ素樹脂のなかでも溶融樹脂が粘着しにくいとされるグレードを中心に、機能テストを重ねながら開発。さらに処理方法には、コーティングの前に下地処理をおこなう方式を選びました。下地処理を施すことで、コーティングの基材への密着を良くし、過酷な製造現場におけるコーティングの耐久性を確保したのです。
採用後、アームにこびりつく樹脂塗料の量がいちじるしく減り、塗料をはがす作業負荷も軽減されました。これまでは電動ヘラを使っていたのに対し、ゴムヘラやハサミによる手作業で取り除くことが可能に。しかも、作業者2人で半日以上かかっていた作業時間が、60分にまで短縮。現場の生産効率を上げることに成功しました。
塗装機の清掃性向上やフッ素樹脂コーティング
についてのご相談はこちら
工程カイゼン事例をまとめた資料